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SOLID OCTAGON ソリッドオクタゴン [世界に1つだけの極上ランディングネット]


「世界初、世界唯一」
八角断面ソリッドカーボンフライロッド
しなやかな狂器


PRODUCT - 製品 -
OCTAGON STANDARD MODEL



カスタムアクションの基礎になるベーシックアクションの12モデルです。
ショールームには試作を含め多数の参考作品の展示があります。

月産4本のみの受注製作です。納期は1ヶ月程度ですが受注状況で変動します。
*貸出可能なロッドの用意があります。お気軽にご相談ください。



PROPERTY - 特徴 -


Octa Ferrule
特許取得(特許番号 特開2012-187035)の非円形断面を持つ捻れ防止フェルールはオス側の立体構造を原型にメス側にぴったりの形状をネガ複写した完全立体嵌合を特徴とします。ソリッドのカーボンシャフトにどうやって深い八角形の穴を成形するかにポイントがあります。
これは精密にオスとメスを独立して成形する間接的な製作方法とは本質的に異なり、直接的にオス側を立体複写した後に分離する製作方法です。この方法によってフェルール内面の大面積接触が可能になりました。これはよく出来た多点接触とは全く異なり摩擦による熱エネルギーへの変換が起こらないため力の伝達に無駄が発生しません。
オクタフェルールは以下の行程で製作されます。

(1)フェルールオス側のシャフト周囲に離型処理をした後に、高強度カーボン糸を横巻きに成形
(2)(1)を平滑な円断面に切削
(3)フェルールメス側の木口面に丸穴を穿孔
(4)(2)を(3)に挿入接着
(5)(1)と(3)を分離
メス側に横巻きカーボンが残留して八角穴が完成

捻れの発生は緩みの始まりです。捻れない構造は緩まないフェルールの基本です。
フェルールの捻れ緩みに起因するトラブルや時間のロスに、釣り人はどれほどのコストを費やしているでしょう。時には貴重な決定的チャンスを失うことや、大切なロッドを破損することすらあります。
一日中フェルールに対する注意をいっさいする事なく、感覚を研ぎ澄ます事のみに集中出来るフェルール。オクタフェルールは使用中に「捻じれない、緩まない」というフェルールに課せられた宿命に対する最善の解答です。

Octa Grip


八角形断面オクタグリップはデザイン上のお飾りではありません。
「シャフトに発生するほんの些細な変化も脳に信号として増幅伝達すること」また、「キャストの為の入力を微塵のロスもなくフライまで伝達すること」この2つの課題に対する解答が八角形断面グリップです。力を伝達する為には面接触、信号を伝達する為には点接触が基本です。相反する条件を両立し、かつ実際の使用で快適である為にこの形状を選択しました。オクタグリップはキャスト時にロッドが捻れる力をブロックする作用があり、八角断面シャフトの特性をより意識的にコントロールする事ができます。例えばテニスやバドミントンのラケットを思い浮かべてください。世界中のラケットメーカーのグリップの断面が八角形であることは合理的な理由があるからこそです。
チャンスを最大化するだけでなく、己と自然を繋ぐための最善のトランスミッション、それがオクタグリップです。
βTi Nitride Guide



一見、真鍮製に見えるが金色なのはTiN(窒化チタン)の固有色です。
希望とパワーの通り道であるガイドはロッドを構成する要素の中で極めて重要度の高いアイテムです。
シャフトの能力を最大に活かす為には余分な重量の積載は最小にしなくてはいけません。
OCTAGON ​のガイドは全て窒化処理を施したβチタンでできています。βチタンは体心立方格子を持った(純チタンは細密六方格子)超弾性に近いバネ性を持つ軽量高強度な高耐蝕材料です。極めてヤング率が低く柔軟でありながら驚くほどの復元力を持ちます。ステンレスのように海水で錆びることも決してありません。このβチタンのワイヤーを曲げ加工&微細TIG溶接してストリッピングガイド ワンフットガイド トップガイドの全てをハンドメイドしています。さらに表面硬度を上げ摩擦抵抗を軽減する為に浸透窒化処理を施しています。この処理はイオンプレーティングやクロムメッキなどのように表面に薄膜を付着させるコーティングとは異なり素材そのものに窒化層を浸透させる処理方法なので皮膜の耐久性が格段に向上します。


高温で純粋な窒素と反応させる

窒化チタンの硬さについては
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E7%AA%92%E5%8C%96%E3%83%81%E3%82%BF%E3%83%B3

インフィニティガイド
はたしてこれ以上ミニマムな構造のガイドがあったでしょうか?閉じたリングの内側にラッピングスレッドを通してロッドに固定するアイデアによってフライロッドのガイドは生まれ変わりました。従来のスネークガイドは使用上のトラブルが少ない優れたフライロッド用ガイドです。軽量かつロッドに絡んだラインが解けやすい形態を持っています。しかし究極ではありませんでした。ロッドシャフトに2箇所で固定する構造は少なからずシャフトの柔軟性に負荷をかけます。また2箇所固定による重量増と空気抵抗増は軽度であっても確実に蓄積してパフォーマンスに影響を及ぼし続けます。
ワンフットのスネークとも言えるインフィニティガイドは閉じたリングを捻った形態が特徴です。精密TIG溶接によって成形したβチタンワイヤーに窒化処理を施したインフィニティガイドは重量と空気抵抗、そしてロッドシャフトへの負荷を最小化します。



シャフトへの固定はラッピングスレッドを一巻き毎にリングの中を通す必要があるため非常に時間がかかる作業です。しかし事前の小さな投資は将来の持続的利益を産むのです。

アクションのカスタマイズ



アクションのカスタマイズが出来るカーボンロッドメーカーがかつてあったでしょうか?OCTAGONの機能的な合理性と並んでロッドメーカーと釣り人の間に横たわるブラックボックスを開くことはささやかな革命です。
OCTAGONの制作は量産ありきのカーボンロッドとは異なる思想で行われます。これはマンドレル(型)とプリプレグ(素材保管に寿命がある)を必要としない製作方法によって成り立ちます。
素材の均一性と切削マシンの精度によってOCTAGONは極めて再現性の高い加工が可能です。これはアクションデザインをグラフィックにかつ数値で確認しながらフィードバック出来る事を意味します。味付けやフィーリングの違いを数値で認識できるのです。
OCTAGON ​のアクションを決定する要素はとてもシンプルです。
長さ
テーパーデザイン
素材の弾性率選択
ガイド位置やグリップの太さも大切ですが、純粋なシャフトとしてのアクションは上記の3つの要素で決まります。中空ロッドのように芯金のテーパーとカーボンクロスのカット形状や方向性、樹脂選択や焼き温度などなどの複雑な要素の考慮は必要ありません。
このシンプルさによって釣り人はアクションデザインに直接的に参加できるようになりました。感覚に基づく要求を数値を共有しながらフィードバックして自分だけの究極の一本を作り上げる事が可能です。出来事の因果関係を理解する事はフライフィッシャーの喜びそのものであるはずです。
蛇足ながら、ガイドの窒化やリールシートの削り出しまで、材料そのものの製造を除くあらゆる制作工程を工房内で行っている為、アクション以外のカスタマイズにも柔軟に対応する事が可能です。
MATERIAL - 素材解説 -



OCTAGON ​​が使うカーボン素材は東レ製PAN系カーボン糸です。詳しくは東レのトレカのサイトをご覧ください。
http://www.torayca.com/lineup/product/pro_001_01.html
弾性率は24t 30t 40tをモデルと用途に応じて使い分けます。ロッドのアクションデザインにおいて糸の弾性率は決定的です。同じテーパーでも糸の選択で驚くほどアクションは変わります。
24tは標準弾性 30tは中弾性 40tは高弾性と一般には分類されています。参考までに竹素材の弾性率は1.5tくらい。グラス繊維の弾性率が8tくらいです。
OCTAGON ​の使用する出発素材は前記のカーボン糸を樹脂含浸して圧縮熱硬化させた長手方向のみの繊維で構成された無垢の丸棒です。プルトルージョン法と呼ばれる製法です。この丸棒から八角断面シャフトを削り出します。


パイプ状の竿の素材は縦繊維に補強の為の横方向の繊維を重ねたプリプレグと呼ばれるシート状素材が使われます。これを芯金に巻き付けて成形します。シート巻きつけ成形法です。
縦繊維だけで構成されるソリッドシャフトは裂けるチーズのように縦裂きになりそうなイメージが湧くとおもいます。実際にも破断の際は縦裂きになる事が多くあります。しかし座屈(パイプが潰れる現象)が起こりづらいソリッド素材は縦裂きが起き始める限界値がパイプ状ロッドの曲げ限界をはるかに超えています。
通常使用で縦裂きの心配は全くありません。
フェルール部のみは高強度カーボン糸の横巻きが隠れています。
ASSEMBLING - 組付け -
ロッド継数
OCTAGON ​​のピース数の基本は3ピースです。
格納性とアクションデザイン上のマイナスをバランスさせた結果のピース数です。
切削マシーンの設計上ワンセクションの最大長さが880mmなので全長2600mmまでのロッドが3ピースで製作可能です。それ以上の長さの希望がある場合及びその他の理由でピース数を増やす希望がある場合はご相談ください。


リールシート
リールシートは全てアップロックのスライドリング方式です。 グリップを握った時に手のひらに金属パーツや段差が出来る限り触れない設計です。
高番手のモデルにもスクリューロックは使用しません。理由はスライドリングであっても緩みなく確実な固定が可能でシンプルだからです。
テンションロックシート
コルクグリップエンドの内側に仕込まれた薄肉のチタンリングの変形によってバネの力を働かせてリールを固定するアイデアがテンションロックシートです。バネ性の高いチタンパイプがリールフットの挿入で変形し弾性作用でじんわりとリールフットを包みます。同時にその反作用で反対側のリールフットがわずかにフィラーから浮き上がります。浮き上がったリールフットをスライドリングが抑え込むことでテンションが発生して強固にリールを固定します。
ネジは回転する連続楔です。締め込む際の有効長さが長く取れることがネジの素晴らしい点です。しかし OCTAGON のテンションロックシートは材料の変形による楔の有効長さの確保プラス、テコの原理を加えることで常時、応力がかかり続ける構造になっています。ネジ式よりもずっと簡易に、けれどもずっと確実な固定が出来る。それがテンションロックシートです。


ポリエーテルイミド
solid octagonがテンションロックシートに使うスライドリングパーツの素材はスーパーエンジニアリングプラスチックのポリエーテルイミドです。琥珀色の透明樹脂は並外れた耐候性と強度を持った柔軟な素材です。リールフットの形状に合わせて変形しながら優しくかつ力強く固定力を発揮します。それはまるで超硬質のゴムのようなフィーリングです。

リングの外周を八角形に切削加工する事でスムーズなリールの着脱を助けます。


シートフィラーの素材は各種ウッドからチョイス可能です。全てのモデルが海での使用も想定し、あらゆる金属パーツをチタンで製作しています。


塗装
OCTAGON ​の外装塗料はシャフトは高強度二液性ウレタン、ガイドラップはカシューを使用しています。美しさと耐久性を両立するカシューは天然素材(カシューナッツ)由来の塗料で化学系塗料に優る耐久性を持ちます。
http://www.isuke.co.jp/company/paint/cashew/base.html
最終的な製品の耐久性や美しさのみならず製作過程の環境への負荷も考慮して選択しました。

ケース
ソックスは全商品に付属します。
オプションで、ウッドキャップのオリジナルデザインアルミケースまたはカーボン製オクタケースがお選びいただけます。



ABOUT US

What's the ultimate flyrod ?
究極のフライロッドとはどんなものか?
道具は極めれば極めるほど用途に合わせて細分化し個人的な物になって行きます。自然がとてつもなく多様であるように"多様であれること"こそが優れた道具を作るうえでの片方サイドの究極の方向性です。
他方、フライロッドには機能的な共通項目があります。どんな用途の刃物も物を切ると言う点については共通であるように、フライロッドには長さが変化するラインを投げると言う宿命があります。(もちろん他にもいろいろ)
OCTAGONはこの多様性と共通の機能性の追求を全く新しいロッド製作技術によって両立させました。オリジナル開発のロッドシャフト製作マシン "バーチカルクローラー"はかつて無いソリッドカーボンの多面切削を可能にし、自在なテーパー設計を実現しました。逆テーパーや偏平加工など今まで困難だった設計も特別なことではありません。
ソリッドカーボンの持つ類い稀な材料特性はフライロッドの素材として計り知れない可能性を秘めています。それはバンブー、グラス、チューブラカーボンに続く新しいウェーブです。探究と進歩というベクトルの中にこそフライフィッシングのエッセンスはあります。一度使ったら二度と過去には戻れない強い重力を放つロッド。それが OCTAGONです。

​*ブランドネームのOCTAGONはマッキーズの宮坂雅木氏から頂きました。



作者挨拶 ​
竿を作ることは魚を捕獲するという結果に至る過程の一つであり手段です。しかしいつしか手段は目的になり、人生の大半を浸食していました。
今更言うまでもなくフライフィッシングは漁獲という目的周辺のあらゆる行程を喜びにする実に煩わしくもポジティブな行いです。私にとってはこのフライフィッシング的思考や行動があらゆる美意識や判断の軸になっています。竿作りはその到達点です。
釣り人にとって竿は己自身の延長です。それは単なる機能的な道具である以上に魂の入れ物でもあります。世にあふれる工業規格品では自分の魂の入れ物としてちょっと嫌だな、と思ったことが竿を作るようになったきっかけです。
私は SOLID において、フライロッドという物品を作り販売するだけでは無く、釣り人自身が自分の竿を造る機会と場を創りたいと考えています。
今や絶滅危惧状態の日本のフライフィッシングに少しでもプラスの刺激になればと願いを込めて。
丸山 聰

作者プロフィール
丸山 聰 SO MARUYAMA

1963 東京に生まれる
幼少期を千葉県柏市の沼地で鯉科の魚たちと過ごす
1974 東京フィッシングタックルショーでフライロッドと衝撃の出会い 以降ロッドビルディングに没頭する
1982 初めてソリッドカーボンの穂先に出会い直感的にフライロッドとしての可能性を感じる
1989 東京芸術大学大学院修了(工芸科彫金)
1994 ソラ(ジュエリー製作販売)設立 www.sora-w.com/
釣り具製造技術を応用した数々のジュエリー製品開発及び特許取得
2008 鱒や15周年ロッドのパーツ制作で竿作り熱が再発
2009 バーチカルクローラー開発成功によって ソリッドシャフトのフライロッドが誕生する
2011 切削による釣竿製造方法で特許取得
2012 釣竿の継手技術で特許取得
2017 思い余って釣竿屋開業

Why SOLID ?



フライロッドの進化の歴史は重さとの闘いの歴史でもあります。カルカッタケーン バンブー グラスファイバー カーボンと釣り竿は素材を変えながら飽くなき軽量化の追求を重ねて現在に至ります。しかし、過剰な軽量化と高弾性化の追求は皮肉にも軽過ぎて疲れる、軽過ぎて振りにくいという結果をもたらしています。
フライロッドが「軽くなくてはならない」という呪縛から解放された時、今まで放棄してきた数々のアドバンテージを回収利用することが可能になりました。ソリッドカーボンの持つ類い稀な材料特性は全く新しい発想と加工技術に出会うことでフライロッドを新たなステージへと昇華させます。

従来のソリッドシャフトはセンタレス研磨という回転するドラム型の2つの砥石の間を転がしてシャフトを削るという方法でしか作られてきませんでした。 (中空ロッドのマンドレルもこの方法で作る)
センタレス研磨では一律なテーパーの丸断面シャフトしか作れないという制約があります。
緻密に設計されたコンパウンドテーパーや逆テーパーなどの高度なアクションデザインはセンタレス研磨では実現困難です。
もともと、金属素材でもカーボンでも細く長く、たわみやすい素材を精密かつ複雑に切削する加工は工業界において、最も困難な仕事の一つです。
この難加工を解決するためにロッドシャフト切削マシン"バーチカルクローラー"は開発されました。特許取得(特開 2011-244770)
たわみやすいカーボン素材を垂直に設置し、上下からテンションを加えた上で、対面するダイヤモンドカッターを刃物間距離と長さ方向の位置を数値制御しながら切削するという発想によって、かつてない自在なテーパーを持つ多角断面のロッドシャフトの製作が可能になりました。(もちろん丸断面でも可能)
逆テーパーや扁平断面など今までのカーボンロッドでは不可能だった加工もミクロン単位の精度で実現可能です。

ソリッドシャフトの持つ地の底から湧き上がるような投射力は、四つの要素の相互作用によって成立します。

細い→剛性に対する断面積が小さい→空気抵抗が少ない
強い→屈曲に対する限界値が高い→細くしなやかに作れる
重い→慣性モーメントが大きい→加速が緩やかで振り幅が大きい
速い→弾性率が高い→高い初速が得られる



 剛性に対する断面積が少ない ー細いー
空気抵抗はフライロッドにおいて純粋な負荷です。剛性が同じなら細い方が優れています。慣性による曲がりはパワーを蓄積する生きた曲がりですが、空気抵抗による曲がりは復元を阻害する死んだ曲がりです。OCTAGON のシャフトは中空カーボンロッドの直径の約70%の対面幅。外見だと#10の竿は#4くらいにしか見えません。持って重くても振って軽い、OCTAGON ​の不思議な振り味の理由のひとつです。そして少ない空気抵抗はロッドティップの最終到達速度を高め遠投及び重量級フライの投射性能向上に貢献します。また副次的な効果として、振った時の風切り音に特徴があります。これはキャストの状態を感覚的に把握する為に意外と有効な効果です。



 破断限界が高い ー強いー
折れ辛い竿です。中空ロッドは外直径の増加によって剛性を高めています。しかし、屈曲することで断面は楕円に変形して直径が減少し、曲げの変化量が増加する毎に剛性が減少する特性があります。これはパイプがつぶれることで加速度的に弱くなることを意味します。ソリッドロッドは曲げによる断面積の変化が非常に少ない特性を持ちます。中が詰まっているので潰れないのです。この素性によってOCTAGON は極めて粘り強いリフト力を発揮し、大型でパワフルな魚との安心のファイトを約束します。 また強いという特性はより細いティップの製作を可能にします。極度に細くしなやかなティップはフライラインと一体化するようなベンディングカーブを描き、至近距離でのキャストにおいてもしっかりとナローループを作るのです。
副次的ですが、足で踏んでも潰れ割れる心配がありません。



 ゆるやかな加速 ー重いー
OCTAGON は秤で測ると重く、キャストをすると軽い振り味をもったアクションが特徴です。この体感はすなわち、入力エネルギーを効率的に仕事に変換する能力によるものです。
ソリッドカーボンのシャフトは剛性に対しての自重が中空ロッドよりあります。その為負荷に対してゆっくり反応し、そして少ない負荷でも慣性でシャフトが曲がるのです。この素性は、ロッドが自然に狭いループを生み出すことに貢献します。何故ならロッド先端が直線的な軌道を描く荷重領域が広いからです。(軽くて硬い竿の先端の軌跡は円弧を描く)キャスティングは遠心力で投射するハンマー投げと、弓による矢の射出が混ざったようなメカニズムです。ソリッドシャフトは、より弓に近い原理でラインを投射します。
竿の重さの体感には純粋な質量とバランスによる持ち重り、そしてキャストした時の負担の3つの重さがあります。
OCTAGON ​は腕力でキャストするのではなく、シャフトの曲がりが蓄えたエネルギーの開放によってキャストすることがとても感じ易いアクションを持ちます。それはつまり、実際に仕事をさせた時に腕への負担が少ない、使って軽い竿であることを意味します。
 高い弾性率 ー速いー
物を遠くに投げるには、とどのつまり初速が絶対的な条件です。どんなに美しいループを描いても、初速が遅ければ、質量を持った物体を離れた場所に移動させることは出来ません。
OCTAGON のシャフトは縦方向のカーボン繊維のみで構成された復元速度にブレーキをかける要素の極めて少ないCFRPです。曲げ応力開放時の復元最高速度は材料自身が持つ弾性率に依存します。重いシャフトによるスムーズな加速と材料特性による高い最高速度。この2つの要素の共存が OCTAGON の最大の特徴であり、フライロッドにした時のメリットです。
緩やかな加速と高い最高到達速度の共存が実際にもたらす効果は、
(1) 超ショートレンジからロングキャストまでライン負荷の変化に対する許容が極めて広い
(2) 巨大でバルキーなフライから超ヘビーウェイトのフライまで難投射フライのキャスト能力が高い
(3)細くしなやかなティップによってメンディングやピックアップがスムーズに行える
(4)大きな振り幅によってロングリーダーのターンオーバー性能が高い
(5) 応力の蓄積能力が大きいので身体への負担が少ない
(6) エネルギーの入力と出力にわずかな時間差が発生しキャストそのものの快感度が高い

これはフライロッドが追求する理想に他なりません。

Why OCTAGON ?



角断面のメリットはキャストの直進安定性が高まることです。スパインが無いソリッドシャフトに多面切削による屈曲の方向付けを施すことで今までの中空ロッドでは困難だった横ぶれの少ないシャフトの製作が可能になりました。2次元の平面上に形成されるループは余分な空気抵抗を受けることなく正確で効率的なフライの運搬を実現します。
では、なぜ数ある多角形の中から8角を選択するのでしょうか?直進性だけをクローズアップすると6角断面はより優れた回答です。なぜならシャフトの縦横のバランスに差があるからです。
しかしフライロッドには真っ直ぐに振るだけでなく捻るような運動も不可欠です。捻り運動の際の違和感のない対称性は円断面が理想です。さらに断面積に対する周長は円が最小で、角数が少ないと剛性に無駄が生じている事を意味します。



同一面積に切削された多角柱各種
前後縦横の剛性が対称であり、かつ円断面に近い効率的な剛性確保が出来ること。それでいて直線運動から回転運動への移行に適度な障壁があること。
これらの条件を満たす8という数字はロッドデザインにおけるマジックナンバーです。
8角断面は扁平加工による意図的な縦横の剛性比コントロールのためにも合理的な選択です。
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